PCL86シングルアンプの内部配線の変更を行った。
レイアウト変更と共に、定数変更を行った。変更点は以下の4点。
1.電源部の電解コンデンサを33μFから43μFに変更。整流直後は33μFのまま。 2.カソードのバイパスコンデンサを100μFから220μFに変更。 3.ドライバ部と出力部間のカップリングを0.047μFから0.1μFに変更。 4.出力部のカソード抵抗を430Ωから390Ωに変更しプレート電流を16.2mAから18.7mAに変更した。これにより出力は1.3Wから1.8Wになった。
と、順調に終わったと思い、念のためにスピーカ端子にダミーを接続して、オシロで無信号時に発振などをしていないかを確かめてみた。VRを上げていくとある2時くらいのポイントで寄生発振を起こしているではないか。
う〜〜〜ん、どこで発振をしているのかとチェックをしていくと、ドライバ部で発振をしている。
ドライバ部のバイパスコンデンサを外してみる。すると発振は止まるが、増幅率が下がってしまうのでNG。
カップリングコンデンサの定数を0.047μFに戻してみるが、発振は止まらない。
どうも配線の引き回しが悪いようだ。VRからの配線を離すと発振が止まる点がある。仕方なくVRからの配線もシールド線を使用して何とか発振を止めることができた。
発振が止まったので、各部の電圧を測定して異状がないことを確認してからケースを組み上げ、音出し。定数変更による出力増加はあまり体感はできないが、音色は中低域がしっかりと出るようになった。
内部写真1
内部写真2
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