19AQ5単管ヘッドフォンアンプのバイアス回路は、LEDの順方向電圧によるバイアス方式となっており、使用するLEDの色により順方向電圧が違う。
私は青色LEDにしているので、青色LED1個の順方向電圧は3.0〜3.5V。2個で6.0〜7.0Vになる。しかし、2個固定で使用しているため、19AQ5ではややバイアスが浅く、WE408Aや6AK5では丁度いいぐらい、6AG5、6BC5では深い感じになってしまう。
そこで、青色LED3個使用して、LEDの使用個数をSWで切り替える回路を追加しました。それにより、LEDを1〜3個使用とすることができ、バイアス電圧を3.0V、6.0V、9.0Vの3段階に切り替えることで使用する真空管のバイアスに対応できるようにした。
追加した回路です。 LED3個を直列に使用するのはオリジナル通りですが、 LEDが1個、2個、3個になるようにSWを追加しました。 SWは中点OFFのスナップSWです。
6AG5は青色LED2個使用ではバイアスが深すぎて音も歪み小さく とても聴けた状態ではありませんでした。 LED1個の状態で6AG5を使用するとほぼベストバイアスで、 音も歪まず、中低域の出るよい球であることがわかりました。
LED2個の状態はWE408Aでバイアスが5.1V程度、19AQ5で6.4Vと いままでの使用状態です。しかし、19AQ5使用時カソードと LEDの間にテスタを入れ電流を測定するとなんと19mAも流れて います。これでは流れ過ぎなので、LED2個はWE408A、6AK5系 で使用することにします。
LED3個の状態は19AQ5(6AQ5)系用に用意しました。青色LED2個 のバイアスではプレート電流がやや流れ過ぎで1管あたり19mAも流れ ていました。電源トランスに入っていた仕様書を見ると130Vの捲線 は20mAとなっています。LED3個にするとバイアス電圧は測定値で9.0V でしたからプレート電流も19mAよりは抑えられていると思います。
改造した回路図などは「オーディオ」ページの「19AQ5 単管ヘッドフォンアンプ製作記」に追記しました。
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