エレキット社製 TU-879 改造記

エレキットのTU-879(6L6GC シングルアンプ)、このキットはとても良くできていて、そのままの状態で使用していく予定でした。しかし、完成後に幾つかの不満な点がでてきました。

これらの不満な点を自己責任に於て改造を行ない、改善をはかりました。これ以外の改造は今のところ考えていないのですが、行なってみたいのがNFBの量を変えてみることでしょうか。あとは、初段管、出力管の変更をして聴き比べを楽しんでみたいと思っています。予定している初段管はSOVTEKの12AX7LPS、出力管は曙光電子製のEL34B、KT66、KT88-98に変更をして各々の真空管の音色を試聴してみようと思っています。

電源SW部のスパークキラー
シングルアンプとはいえ、TU-879で使用している電源SWはやや小型のSWです。接点容量は問題ないのでしょうが、やや不安でした。電源OFFする度に「バチッ!」というノイズが入り、SWでスパークが発生しています。そこでスパークキラーを入れたところ、電源SWをOFFにしたときの「バチッ!」は出なくなりました。接点のスパークもしていないことになり、SWの寿命の点からもスパークキラーは入れる方がいいと思います。
BカーブのVR
付いていたBカーブのVRです。BカーブのVRは抵抗値が直線的に変化するのですが、人間の聴感上ははじめは急に大きくなったように感じてしまうようです。そのため、ここにAカーブのVRを入れることにしました。Aカーブは始めのうちは変化が緩やかなのですが、聴感上の変化が自然なのです。
ポリプロピレンのカップリングコンデンサ
付いていたカップリング・コンデンサです。ポリプロピレン製のコンデンサなので耐圧も充分ですし、性能も充分なのですが、中低音がもう少し豊かになればとビタミンQを使用してみることにしました。
このカップリング・コンデンサの音質は可もなく不可もなく、優等生のような感じの音でした。このキットが音質面でコンデンサに気を使ったとのことですが、そのなかの一つとしてポリプロピレンが採用されたそうです。
東一のビタミンQ
そこで候補にしたのが東一のビタミンQオイルコンデンサです。このコンデンサは中低域に特徴がでるとのもっぱらの評判なので、楽しみです。取り付けは部品面からは無理そうなのでパターン面から取り付けます。
交換してすぐの変化は有りませんでしたが、エージングが進み100時間のバーンインが済むと中低域の表現力に繊細さが増し、充実した中低域になりました。この変化はとてもいい方向に変化しました。
カップリングとVRの交換
ピンとがボケた写真になってしまいましたが、カップリング・コンデンサを東一のビタミンQのオイルコンデンサに変更しました。リード線が他のパターンに接触しても大丈夫なようにチューブをかぶせました。
また、VRも東京光音のプラスチック抵抗ボリウムCPシリーズで2CP-601A100Kに変更をしました。Aカーブになり聴感上自然な変化になりましたが、左右の初期カーブのばらつき、所謂ギャングエラーがでており不満が残りました。アルプスのVRに変更しようと思います。
平滑コンデンサにパラッたフィルムコンデンサ
電源平滑回路にあるC13におまじないをしてみました。電解コンデンサは高い周波数に対しての弱点があるため、特性のいいフィルムコンデンサをパラに入れて電源の高い周期のノイズを素早く逃がすのが目的です。はずしたカップリング・コンデンサが耐圧400Vでしたので、ここに取り付けてみました。パソコン使用時のざわつき感がやや減りました。